インハウスで広告を運用している方や、広告代理店に運用を外注している方は、「今よりも広告に使っている費用を抑制したい」と1度は考えたことがあるのではないでしょうか?
広告費を削減することで、削減した費用を他のマーケティング施策に充てるといったメリットもありますが、安易に広告費を削減することで、広告パフォーマンスが低下してしまうなどもデメリットに繋がることも十分考えられます。
当記事では、「広告費の削減」「外注費の削減」の2つを軸に、デジタル広告費を削減するためのやり方と懸念、具体的な削減方法について紹介しています。
インハウスと代理店運用におけるデジタル広告費の内訳
デジタル広告にかかるコストは、広告代理店に外注している場合と、インハウスで運用している場合で異なります。
リスティング広告などの運用型広告を代理店に発注している場合、GoogleやYahoo!に支払う「広告費」に加えて代理店への「外注費(運用手数料)」の合計が毎月のコストとして発生します。
インハウスで広告を運用している場合は「広告費」のみが毎月のコストとして発生します。
以上を踏まえて、デジタル広告に関する支出を削減するためには、大きく2つの選択枠があります。
①広告費を減らす ②外注費を減らす |
大半の代理店では、「広告費に対して20%の運用手数料」のようにコミッションでの対応となっているため、広告費を削減することが出来れば同時に手数料も削減することが可能となります。
では、「広告費を減らす」と「外注費(運用手数料)を減らす」のどちらが適切なのかをこのコラムで解説していきます。
広告費を削減して支出を減らす
デジタル広告を削減する場合、まず最初に思い浮かぶのが広告費の削減だと思います。
では、リスティング広告やディスプレイ広告、SNS広告の広告費を削減するとどうなるのでしょうか?
同じ広告費でもマス広告と言われるテレビCM、雑誌広告のようなブランド広告と言われる広告では効果測定が難しく、広告費を抑制してもパフォーマンスがすぐに現れるものではないため、効果検証が難しいでしょう。
しかし、リスティング広告のように能動的に動いているユーザーに対して購入や問合せ等を目的としている場合は、単純な予算削減をすることはマイナス的な効果がすぐに現れます。
リスティング広告の予算を20%縮小した場合、単純に広告経由の売上や問合せ数がマイナス20%減少するケースが大半です。
広告費の抑制は簡単に対応することが可能ですが、特にリスティング広告などのダイレクト広告においては、その広告でのパフォーマンスも同時に減少させてしまう可能性が高いです。
ちなみに、リスティング広告を適切に運用出来ていなかった場合は大きな問題や影響には繋がりません。
リスティング広告を適切に運用して広告配信が機能していた場合ほど、広告費削減によりマイナス的な効果に繋がり、結果的に売上の減少、問合せ数の減少といった悪影響を与えることになります。
つまり、広告のパフォーマンスが良い時ほど広告費の削減はおすすめできません。
パフォーマンスが悪い場合は適切な運用ができているかを確認した上で、広告費の削減や抜本的な施策の実施、もしくは広告代理店のリプレイス(切り替え)を検討してみましょう。
外注費(運用手数料)を削減して支出を減らす
リスティング広告などを代理店に依頼している場合、外注費(運用手数料)を引き下げてもらう交渉をすることで、コスト削減に繋がります。
例えば、月額300万円の広告費を20%の運用手数料で運用してもらっている場合の外注費(運用手数料)は、約60万円となります。
もし外注費(運用手数料)を15%で受けてくれる代理店があった場合、約60万円→約45万円まで抑制することが可能となります。
パフォーマンスが維持することが出来る代理店であれば、コストを約15万円削減することが可能です。
中には運用手数料 20%以下の案件は受け付けていない広告代理店もあるので交渉をうまく進めることは難しいですが、代理店側の業務内容を整理して広告運用にかける工数を削減してもらうことで交渉がうまくいくケースがあります。
・レポーティングをWEBミーティングに変更する ・WEBミーティングの時間を短くする ・週次レポートを廃止する |
ただし、運用手数料の引き下げが成功しても代理店側のモチベーションが下がることも懸念され、広告パフォーマンスが悪化してしまうと元も子もありません。
本当に必要な業務なのか?そうでないのか?をしっかりと判断して優先度を十分に議論する必要があります。
外注費(運用手数料)は削減できてもパフォーマンスが悪化して売上や問合せ数が減少してしまい、CPAが悪化することもあるので、広告主側でも代理店選定に適切な判断をする能力が必要です。
既存の代理店で運用手数料の交渉が難しい場合は、別の代理店にリプレイス(切り替え)という方法も1つの選択肢になります。
リスティング広告で成果を得るには、正しい知識と方法のもと運用を行う必要があります。自社で運用しているものの、なかなか成果…
広告費の削減、外注費(運用手数料)の削減はどちらがおすすめ?
「広告費の削減、外注費(運用手数料)の削減のどちらを進めるべきか?」について我々の回答は「広告費の削減」を強く推奨します。
広告費の削減をする場合、代理店に対して予算変更を依頼する作業が発生します。
その場合、代理店からは恐らく下記のような回答が来ると思います。
「予算を減額するとCV(コンバージョン)も減少しますよ。」 「1日の予算が足りず、学習データの蓄積が鈍化するためパフォーマンス低下に繋がりますよ。」 「予算不足でPDCAが鈍化して投資対効果が落ちますよ。」 「その予算でパフォーマンスを出していくことは難しいですよ。」 「予算が足りないので配信媒体を絞り込みましょう。」 |
などなどです。
上記のような回答は代理店としては正解だと思いますが、別の回答もあると我々は考えています。
それは、“パフォーマンスに直結していない無駄な広告を削減する”ということです。
例えば、リスティング広告、ディスプレイ広告、SNS広告と多くの媒体で広告出稿をしている際はすべての媒体でKPI達成が出来ている訳ではないと思います。
その場合は単純にパフォーマンスの良い媒体に絞り込みPDCAを回すことで広告予算を削減しつつ安定したパフォーマンスを担保することが可能になるでしょう。
媒体の絞り込み以外にも細かい部分を工夫して運用することで”無駄な広告費を削減する”事が可能です。
ただ単純に無駄な広告費を削減するだけではなく、肝心なパフォーマンスを維持またはCPAを改善することが最も重要です。
次にパフォーマンスを維持したまま、もしくはCPA改善を進めながら無駄な広告費を削減する方法について解説していきます。
無駄な広告費を設定変更でカットしよう
広告費の削減、外注費(運用手数料)の削減が広告のパフォーマンス改善に直結する訳ではありません。
ざっくりと広告費を削減するのではなく、広告パフォーマンスに繋がっていない無駄な支出を減らすことが最も重要な考えだと言えます。
実際に行うべき対策は業種やアカウント構成、配信している広告種別などで異なるため、非常に細かい分析が必要となります。
ここでは、無駄な広告費を削減する上で代表的な対策をまとめました。
媒体別のパフォーマンス
リスティング広告、SNS広告、ディスプレイ広告、動画広告など様々な広告配信手法を取り入れていると、広告配信をする媒体も比例して増えていきます。
その際に、各媒体別でKPIを設定していると思いますが、媒体別のパフォーマンス比較を適切に行い、パフォーマンスの高い媒体へ予算をアロケーション(割り当て)をするだけでも全体のパフォーマンス改善に繋がる可能性があります。
ディスプレイ広告や動画広告は比較的潜在層に対しての広告となるため、顕在層向けの広告よりもパフォーマンスが芳しくないケースが多いです。
その際は、広告配信をするうえでのゴール(最終目的)から逆算して、どの媒体に広告予算を投資するべきなのか判断することが大切です。
しかし、間接的な効果も考えられるため、広告の管理画面から抽出できるデータだけではなく、GA4のデータなどを駆使してしっかりと分析して進めることを推奨します。
CPAは顧客獲得単価を意味しますが、広告のパフォーマンスを測る重要な指標です。CPAが低ければ効率的に顧客を獲得できてい…
▶リスティング広告:除外キーワード設定
リスティング広告では、広告を配信したくないキーワードを除外設定することが可能です。
除外キーワード設定をすることでパフォーマンスが高いキーワードに対して広告予算を投資できるため、パフォーマンスも安定していきます。
昨今は自動入札設定を行っている広告主様が多く、自動入札でのパフォーマンスを高めるために「部分一致」キーワードで運用されているケースが多くあります。
パフォーマンスが安定している場合は「部分一致」中心での運用で問題ないですが、キーワードの拡張幅が大きく無駄なキーワードで広告配信されている場合もあります。
その際は、広告のパフォーマンスを確認してパフォーマンスに繋がっていない無駄なキーワードを除外設定してみましょう。
▶ディスプレイ広告:プレースメント除外
YDA(Yahooディスプレイ広告)、GDN(Googleディスプレイ広告)を駆使して集客をしている広告主様でよくあるのが、広告が掲載されている場所=プレースメントの精査がうまく出来ていないケースです。
例えば、誤タップが多くなる質の低いモバイルアプリの広告枠に広告配信されているケースが挙げられます。
プレースメント別の配信結果を分析して無駄な広告費に繋がっている可能性が高いプレースメントは除外設定を進めましょう。
また、配信面によっては紛争系やまとめサイトといったブランド毀損に繋がるプレースメントへ広告配信されている場合もあるので注意が必要です。
デジタル広告費削減→CPA改善のテクニック|まとめ
デジタル広告費用を削減する方法は複数ありますが、広告で集客・収益を上げている場合は単純に広告費や外注費(運用手数料)を引き下げるのはあまりおすすめできません。
単純に現在の設定のまま広告予算のみ引き下げてしまうと、パフォーマンスがそのまま下がってしまう可能性が非常に高いです。
まずは、「無駄な広告費となっているものはないのか?」ということをベースに広告予算の投資を抑制出来る箇所を見つける事が大切です。
無駄な広告費をカットする方法を上記でまとめていますが、実際に無駄な広告費を細かく分析していくと、かなりの工数がかかってしまいます。
弊社では「パフォーマンスオーディット分析」という「無駄な広告費が使われていないか?」といった目的で、第三者視点で現在の広告パフォーマンスを監査分析をするサービスを提供しています。
・無駄な広告費をカットしたい ・CPAを下げたい ・適切な広告配信設計になっているのか心配 |
など、現状の広告パフォーマンスにご不安がございましたら、ぜひデジタルチェンジへお問い合わせ下さい。
より詳細に分析を実施して無駄な広告予算になっていないかを調査させていただきます。