近年、スマートフォンの普及などにより、Webを活用した集客は企業にとってますます重要となってきています。しかし、最近Web集客に関心を持ち始めた方などは、まだ何をしてよいか分からず、模索中かもしれません。今回はそんな方の参考に、Web集客の方法について解説します。
先ずはWebサイトで集客する目的を整理しよう!
そもそもどのような目的をもって、Webサイトで集客するのでしょうか。先ずは、その目的について整理してみます。
Webサイトに人を集める主な目的は2つ
企業がWebサイトに人を集める主な目的は2つ挙げられます。どちらも最終目的は同じになる場合もありますが、それぞれアプローチの仕方が異なります。
1.売り上げ向上
1つ目の目的は、自社の売り上げ向上です。Webサイトの訪問者に商品を販売したり、サービスの申し込みをしてもらったりして、売り上げ向上につなげます。
過去数十年で、インターネットの利用者は急増しました。現代では、何かを買いたい、また特定のサービスを利用したいと思ったとき、Webサイトを通して購入や利用申し込みをするのが一般的になっています。企業としては、Webサイトを活用することで日本中、ひいては世界中のユーザーに、商品販売やサービス提供をおこなうことが可能になります。
Webサイトを活用した売り上げ向上のアプローチとしては、EC(通信販売)のシステムを構築して直接商品を販売する、サービスについての紹介ページを作って必要情報を記載するフォームを設置し、興味をもったユーザーに申し込みをしてもらうといった方法が挙げられます。
2.自社ブランドの認知
2つ目の目的は、自社のブランド認知を広めることです。Webサイト上ですぐに契約を成立させるのではなく、先ずは自社のブランドについて知ってもらい、興味をもってもらうということです。今はまだニーズが顕在化していなくても、将来的に商品やサービスが必要になったとき、思い出してもらえるようにします。特にBtoBのビジネスをしている企業は、これを目的としていることが多いでしょう。
Webサイトを活用した自社ブランドの認知促進には、企業情報や商品・サービス概要を伝えるというアプローチ方法もありますが、もう少し間接的な方法もあります。それは、将来的な顧客となりそうなユーザーが興味のある、また必要としている情報を提供するという方法です。これにより、そのWebサイト、ひいては企業自体に親しみや信頼感をもってもらうことにつながり、認知度を高めます。
以上が主な2つの目的ですが、企業によってはどちらの目的も持っているケースがあります。その場合はWebサイトを複数作って使い分けたり、同じWebサイト内のページを分けたりします。またWeb集客の手段はサイトだけではなく、次のセクションで説明するような、SNSなどを利用した方法もあります。
Web集客の実践!具体的な5つの方法
集客の目的を理解したら、実践する方法を検討します。Web集客には、下記5種類の方法があります。
- 自然検索で集客する(SEO)
- 有料広告で集客する(デジタル広告)
- SNSで集客する
- 直接サイトに集客する
- 外部サイトから集客する
では、上記の種類からWeb集客の方法を詳しく紹介していきます。今後検討する際の参考にしてみてください。
1.自然検索で集客する(SEO)
先ずは、WebサイトをGoogleやYahoo!などの検索エンジンの検索結果に表示させ、そこから集客する方法です。検索結果に表示させるには、次で説明する広告を使った方法もありますが、「自然検索」とは、そういった広告を使用しない方法を指します。
代表的な対策が、SEO対策です。SEOとは「Search Engine Optimization」の略で、日本語では「検索エンジン最適化」と呼ばれます。その名の通り、検索エンジンに対して最適化するように、Webサイトを制作、または修正する方法です。具体的には、キーワードを意識した文章作成、Webサイト内のページ構成の工夫などが挙げられます。このSEO対策が成功すると、Webサイトが検索結果の上位に表示されるようになり、より多くのユーザーの訪問が期待できるようになります。
2.有料広告で集客する
GoogleやYahoo!などの検索エンジンは「リスティング広告」と呼ばれる、Webサイトを検索結果に表示させるための有料広告サービスを提供しており、これも自然検索とともによく利用される集客方法です。自然検索との大きな違いは、広告の出稿に追加費用がかかるという点です。(広告が表示されるだけでは特に費用はかかりません。リスティング広告の場合はクリック課金となっておりクリック1回に対して費用が発生します。)その代わり上手く活用すれば、自身が狙ったキーワードで自然検索よりも早く、簡単にWebサイトを検索結果の上位に表示することが可能です。
広告アカウントを作成し、狙いたいキーワードと表示したい広告文を設定すると、ユーザーがそのキーワードを検索したとき、検索結果にオリジナルの広告文が表示されます。そしてユーザーが広告文をクリックすると、Webサイトに遷移するという仕組みです。ただし広告文は必ず上位に表示されるとは限らず、競合と掲載位置を入札形式(オークション形式)で取り合います。日々掲載状況が変わるので、データを追いながら入札単価の調整をおこなったり、キーワードや広告文を変更したりして調整します。
3.SNSで集客する
近年はSNS(ソーシャルネットワーキングサービス)が盛り上がりを見せており、Facebook、Instagram、Twitter、LINEなどには多くの利用者がいます。これらのSNSを活用したWeb集客も、有効な手段のひとつです。
シンプルな例として、SNSの投稿を使った情報発信があります。FacebookやTwitterであれば、自社に関する最新情報をメッセージ投稿して認知を広める、Instagramであれば視覚的にインパクトのある写真や動画を定期的に投稿して、自社の存在がユーザーの印象に残るようにするといった方法が考えられます。今では日本国内のトップコミュニケーションツールであるLINEでは、一方的な情報発信ではなくユーザーと1対1でのやり取りも可能となります。SNSには、より多くの人に投稿を見てもらうなどの目的で使える有料広告もありますが、基本的な機能は無料で使うことができます。そのため、集客の予算が少なくても手軽な利用が可能です。
一方でSNSの場合はフォローをしてくれているユーザーが多くいないと拡散性を最大限活用することが難しくなってしまいます。その場合は、有料となってしまいますがフォロワーを獲得するためのSNS広告を併せて実施していくことでSNSの特徴を最大限引き出して運用することが可能となります。
4.直接サイトに集客する
検索エンジンなどを通さず、ダイレクトでWebサイトに集客する方法もあります。先ず一般的なのがメールマガジンです。商品の購入者などにメールマガジンの登録をしてもらい、そのメールマガジンにWebサイトのURLを記載して、興味をもったユーザーに訪問してもらいます。その他、ユーザーのブックマーク(お気に入り)を経由した集客もあります。URLをブックマーク登録してもらい、そこからWebサイトに訪問してもらいます。
これらは、実施の仕方次第で余計な費用をかけずにおこなえます。ただし、特にメールマガジンは法律の規制に触れる可能性もあるので、注意しておこなう必要があります。
5.外部サイトから集客する
自社の商品やサービスと関連性のあるテーマをもつ外部サイトから、自社のWebサイトへのリンクを貼ってもらうのも、集客方法のひとつです。テーマの関連性があるWebサイトを見ているということは、そのユーザーに自社の商品やサービスに関心を持ってもらうことも期待できます。
また、上述のSEO対策のひとつには、被リンクを集めるというものがあります。関連性の高いWebサイトからのリンクを集めることで、そのWebサイトを検索エンジンの上位に表示できる可能性を高められるということです。ただし、不当な方法で被リンク数だけを稼ごうとするとペナルティを受ける可能性もあるので、注意が必要です。
まとめ
今回はWeb集客について、目的や方法などを解説しました。使える予算や人的リソースなどによっても適した方法は異なるので、自社の状況にあった方法を選んで実施してみてください。